遅筋、速筋、中間筋

先日、プロローグだけ書いた、アスリートの科学ですが、第一章は、筋力発揮の科学。

ここも自分の体の仕組みを知る上では興味深い内容です。色々出て来るのですが、この本だけでは分からないこともあり、タイトルの速筋、遅筋については別に調べてみました。

考えたら意外でも無いかもしれないのですが、力の強さは、筋肉の太さであって、若い男性、女性、老人と差が無いこと。筋断面積が大きいほど力が強いということです。若い男性の力が強いのは、筋肉量が多いからなんですね。

それと力の発揮に関わるのが、筋繊維の動因率です。火事場のばか力と言いますが、同じ筋肉量でも動因率が高いと当然、発揮される力が強くなる。

この当たりは、何となく考えたら分かるような気がしますが、私が知らなかったこととしては、筋肉が発揮しているパワーと実際の発揮されるパワーの違いでした。
筋力はトングの原理で、筋肉が出すパワーを梃子の原理で減じて発揮されているそうなのです。肘屈曲筋では1/4から1/5に、ふとももに至っては、1/10になるそうです。
男性スポーツ選手の足首のところで測った膝伸展筋力は100kgにたいし、太ももの膝伸展筋(大腿四頭筋)は、1トン。
まあ、だからと言って、梃子の原理を外して1トンの力をそのまま発揮したら体が壊れちゃいそうですけど。

それからさきほどの動因率ですが、意識的に筋力を発揮する場合、大脳から筋力を使うための指令が脊髄の運動ニューロンに送られて発動するそうです。運動ニューロンが興奮することで筋が動く。この当たりが、レースだと練習より速く走れたり力が発揮できたりする秘密がありそうです。逆に緊張し過ぎると力んでしまい発揮できないんですけどね。それは筋肉の発動、動因率とは別の次元で、筋肉は弛緩と収縮(伸展して力を出すのもあるが)でパワーが出るので、緊張で力みがあると筋肉がかたいままで力は出ませんよね。

ランナーとして一番興味があったのは、筋繊維タイプについてでした。ご存知のように、遅筋と速筋です。その中間の筋肉もあるのはご存知でしょう。また遅筋と速筋が生まれながらにして決まっていて、運動などをしてもその比率は変わらないこと。生まれながらのスプリンターと生まれながらのマラソンランナー。

じゃあ、練習してもどうしようもないじゃん。と言うことはありません。比率は変わらないですが、それぞれの筋繊維を太くしたり、鍛えたり、マラソンだと心肺能力を上げることで向上させることができるからです。

これも聞かれたことがあると思いますが、100m走の選手などスプリンターは、速筋の比率が高く、マラソンランナーは遅筋の比率が高い。一般市民は半分半分。ここで考えたらですよ。天性のスプリンターはマラソンランナーになるのは難しいし、天性のマラソンランナーはスプリンターになるのは難しい。
半分半分の一般市民は、どちらにも成れる。あ、もっともトップには成れませんけど、どちらでも好きな方を鍛えられるから良いですよね。

遅筋と速筋。その中間筋。

速筋:FG繊維 Fast twitch Glycolytic
中間筋:FOG繊維 Fast twitch Oxidative Glycolytic
遅筋:SO繊維 Slow twitch Oxidative

うーん、難しい英単語ですね。Fast/Slowは良いですね。
twitch: ここでは筋肉の収縮の意味でしょう
Oxidative: 酸化ですが、有酸素系のエネルギー獲得とかかな。
Glycolytic: 解糖、糖分解のですが、酸素を使わない糖分解によるエネルギー獲得かな。

略して、FG,FOG,SOだそうです。
遅筋が赤い筋肉と呼ばれているのは、遅筋に多く含まれるミオグロビンが赤いからとのことです。速筋は白い色。中間筋なので、色もピンク。

性能はご存知の通りで、遅筋は、持久力に優れるがパワー・スピードに劣る。速筋はその逆。中間筋はどちらかというと速筋よりの中間的性質。

遅筋は、中間筋にならないし、中間筋も遅筋にならない。
速筋は、トレーニングで中間筋に変わり、中間筋も速筋に変わる。

さきほど、パワーは筋断面積と動因率だと言うことでしたが、それらが同じでも、この筋繊維タイプの違いでパワーが出るか持続力があるか違いがあるということですね。

色々読んでみると、マラソンでは、遅筋を鍛えるだけで良いようにも思えますが、良く判りません。持続時間については、速筋が8秒、これはエネルギーを得るための解糖機構クレアチンやATP(アデノシン3燐酸)の時間と関係しているようです。難しいし間違って書きそうなので今日は止めておきます。中間筋にしても持続時間は30秒程度で速筋と合わせても40秒程度なので400mか800mに使えるでしょうけど、1500m走以上だと最後のダッシュ以外使えなさそうです。

マラソンランナーは遅筋を鍛える練習ということでしょうかね。鍛えれば太くなる速筋と違い、遅筋は鍛えても太く成りにくいので見た目、鍛えられたか判りませんが、有酸素運動を続けるということなんでしょうね。

アスリートの科学では、従来の有酸素運動、無酸素運動ではなく、すべては有酸素運動であると唱える東大の八田秀雄先生の説も出てきて、人間の解糖メカニズムというのが非常に良く出来ているというか、複雑なんだなと感心しました。
ただ、それを知ってもマラソンで直接的に速くなることにはつながらないなというのも実感です。

閾値ペースを超えるあたりから、速筋の動因率が高まり、結果的に糖類の消費が増えて乳酸を処理できにくくなるという話と、閾値を超える運動強度だとアドレナリンが出て糖の分解が高まるという話も登場します。

良く理解できないところもあり、もう少し時間を掛けて調べたいなと思ってはいますが、直近の走力アップにはあまり貢献しないかと思うので、また暇な時かなと思ったりもします。

速筋、遅筋を調べている中で見つけたWebで、筋量の加齢変化という記述があって
・加齢変化 1年間に1%の萎縮
・不活動(寝たきり) 2日で1%
・宇宙飛行 1日で1%

宇宙飛行の萎縮も凄い話ですが、加齢変化が1年で1%ということ。びっくりするほど落ちないんですね。鍛え続ければ基本的に落ち込みをほとんどカバーできるんじゃないかと思いました。この1年を振り返ると確かにびっくりするような衰えは感じておらず、スピード練習が昨年より十分じゃないので、1500mや5km、10kmではスピードが落ちた感じですが、20km走の翌日にハーフの自己ベストをプチ更新できたりとまだ衰えと言うのは早いと言い聞かせています(笑)

寝たきりや宇宙飛行はしないようにしましょう(笑)

参考記事のリンクを張っておきます。リンクさせて頂きましたが詳しい内容、ありがとうございます。

運動生理学 筋繊維タイプとトレーニング

スポーツ生理学の基礎知識

自分でも判らないことが多いのでまとまりの無い記事でした。
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すっごい難しい感じのお話でした・・・
でも、こういう理論的な話は大好きです。
読ませて頂いて、私はスプリンター系の一般人だなと。
学生時代は100m12.6秒がベストで、体育で走った1500mなんかは中距離なのですがタイムは忘れましたが、意地で走り抜いてたおかげか、へろへろながらクラスではいつもベスト3以内くらいにはいました。
それを越える距離では20番くらいとか。
物心ついた頃には野球をしていて、40歳半ばまでは野球一筋でしたし。
瞬発的な動作が多いスポーツを何十年もやってきて、マラソンに目覚めたのはここ3~4年ですから。
マラソンで速く強くなれるかは、かなりの努力が必要なんだな・・・そんな感想をもちました。
でも、遅くても、自分が楽しめて気持ちよく走れればいいかなε=ε=(ノ≧∇≦)ノ

ysさん

判りにくいですよね。絵も無いし。
100mを12.6秒は速いですね。
100mを速く走るのはなかなか鍛えても速くできませが、マラソンなら地道に鍛えれば速くなっていくので、地が速い人の方が良い気がします。
またマラソンの場合、ほとんどの大会は、5時間以内で走れたら参加でき完走できるので都市型マラソンじゃんくても、多くの大会に出られる楽しみもありますよね。
色々な土地を走るというのがマラソンの楽しみ方の一つかなと思ったりしています。

寝たきり2日で1%にはギョッとしますね。
冬、胃腸風邪なんかひいちゃうと2日寝たきりってことありますし
気をつけないとなあ。

RUMIOKANさん

多分、研究での寝たきりなので本当に1歩も布団から出ない寝たきりじゃないかと思います。
2日で1%、凄い数値ですが、宇宙旅行は1日1%なので宇宙飛行士になるのは、止めておきましょうね(笑) 
宇宙船の中でエアロバイクとかしていた気がしますが、それでも減っちゃうんですよね。長期滞在だと立ち上がれないですもんね。
プロフィール

たのくる

Author:たのくる
埼玉県在住の市民ランナー。50代後半、男性。
Author名の由来:ランニングで楽苦しいのが好き?
2012年11月、つくばで初サブ3を達成。

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