Tペース走

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いよいよ、今回はフルマラソンのペースより速く走る、Tペース走です。かなり以前に書いたブログのカテゴリ、ダニエルズさんのTペース走のところを再整理したものを記載します。
フルマラソンの練習として当ブログでは、流しと共に薦めているのが閾値走です。

ランニング・フォーミュラでは、ランナーのパーフォマンスに関わる重要な生理学的要素が6つあり、心血管系、活動筋、乳酸性作業閾値(LT値)、有酸素性作業能(最大酸素摂取量、VO2max)、スピード、ランニングの経済性を上げています。
それぞれの要素を向上させるために、トレーニングのタイプを5つに分けており、それぞれが目的を持っています。

閾値走(しきいち走):Tペース走
ジョグから徐々にスピードを上げて走って行くと、あるスピードの所で血中乳酸濃度が急に増加するポイントがあり、その境目を乳酸性作業閾値(Lactate Threshold、LT値)と呼んでいます。そのペースでのランニング。
Tペース走の目的は、閾値辺りのペースで走って、血中の乳酸を処理する能力を高める事です。乳酸を処理する能力が上がれば、より速く走っても乳酸濃度が高くならないようになります。
Tペース以上の速いペースで走ると、血中の乳酸濃度は処理量を超え、溜まる一方となりやがて、同じペースを維持出来なくなります。

Mペース走のところで書きましたが、フルマラソンのペースは、大半をこのTペースより遅いペースで走ることになります。従ってLT値を向上させ、Tペースがより速いスピードになれば、フルマラソンもより速く走れることにつながります。
従って、Tペースはフルマラソンと相関性が高く、そのトレーニングである閾値走もフルマラソンのタイム向上と相関性が高い。
最高心拍数の88%~92%とMペースより一段上の運動強度で、ランニングフォーミュラ第三版では良くトレーニングしているランナーで、最高心拍数の88%~90%と再定義。

ランナーの走力ごとに、当然ながら、閾値ペースが違います。
体感的には、「快適なきつさ」。
実際に走るとかなりきつく感じるのですが、ランニング・フォーミュラ第三版では少し表現が変えられていて
「練習で20分間から30分間続けられるペース」、十分調整したレースで50分から60分間持続できるペース。
となっています。
トップクラスのランナーでほぼ20km走かハーフペース。
10km走を40分以内のランナーなら、そのペースより遅いペース。
10km走を50分前後のランナーは、ほぼ同等ペース。
10km走を60分前後以上は、それより遅いペースがTペースとなりますね。

ダニエルズの表から、それぞれの走力で、適正閾値ペースを設定してもらうとして、閾値トレーニングは、二通りの練習方法があります。

一つ目は、テンポ走。一般にテンポ走と言うと、マラソンペースだったり、快調走だったりしますが、ダニエルズさん定義は、閾値走でのテンポ走。
これは以前にも書きましたが、練習時間を十分取りにくい一般市民ランナーに取って、短い時間で鍛えられるのがお奨めポイント。ダニエルズさんのトレーニングペース表のTペースを20分間ほど走ります。

テンポ走は、基本を20分間走とします。30分間でも40分間でも良いが、その場合、それぞれペースをキロ当たり、数秒づつ遅く設定します。ダニエルズさんの時間別ペース表だと、60分間走では、Mペースになってしまいます。

閾値走は速過ぎても遅過ぎても効果が薄いと言われますが、乳酸処理能力を高めるためには、というお題に関してです。
Tペースより速く走っても、体は乳酸を処理し続けます。閾値を超えたからと諦めるわけではありません。ただ、処理能力を超えているのでどんどんと濃度が高まり継続できなくなるし、またその乳酸処理をする時間を刺激時間、鍛えている時間と捉えると継続できない分、閾値ペースできっちり20分間走るより、短い運動効果と言うことなるかと思います。
また対費用効果では、より速いペースの運動は、より疲れるため、適切な閾値ペースで適切な時間である20分間前後を走る事が練習効果として良いと思っています。
速いランナーが閾値走として5kmを17分ぐらいで走ってしまうと、刺激時間は17分間であり3分間短くなりますね。その場合、5kmを超えて20分間になるまで走り続ける。もっとも刺激時間が短いだけで17分間でも練習効果はあるとは思います。

一方、閾値ペースより遅い場合も、血中に乳酸は出ていて、ただ処理能力を下回っているのでそれ以上増えることが無い。乳酸が増えるか増えないかのぎりぎりのストレスに体を晒すことで処理能力が高まるので、ペースが遅いと効果は薄くなるわけです。
20分間以上のテンポ走を行う場合、Tペースより遅くして走るのは、運動強度を上げすぎて疲労し過ぎないためと、閾値ほど乳酸濃度は高くなくても、長い間走り乳酸処理を継続する事で向上が見込めるからだと解釈しています。

ともかく、時間が無い中での効率的トレーニングとして、自分の閾値ペース(あるいは少しだけ速いペース)で20分間ほど走る。
初心者ランナーを卒業し、速く走る練習に耐えられる脚力が出来てきたら、ジョグだけを続けているより、週に1度、20分間閾値走を入れることで、乳酸処理能力を向上させることが出来、より速いペースでも走れるようになります。

もう一つの閾値トレーニングは、クルーズインターバルです。これは閾値ペースでの疾走時間5分間について、1分間の休息を取る方法。これを何セットか繰り返します。インターバル走との違いは、閾値ペースかインターバルペースかと、休息時間の取り方。

クルーズインターバルは、まだテンポ走の20分間が長くて続けられない、きついと言う人が、例えば、5分間の閾値走をやって、1分間の休憩(ゆるゆるのジョグが良いと思いますけど)で4本ぐらいやるとか。ダニエルズさんは、Tペースのクルーズインターバルを5本とか、短めの閾値走で8本から10本と書かれています。クルーズインターバルの本数を増やせば、20分間のテンポ走より、休みを入れながら実施できるので、閾値での刺激時間を20分間より長く出来ます。

20分間走がきついランナーだと5分間走を4本が適当な気がします。間に休憩が入るので練習時間が延びますが、長く走らないで良いという心理的な楽さは有りますね。

自分の走力に合うTペースは、ダニエルズさんの表で探して下さい。

テンポ走の持続時間別ペース表、クリックで拡大。
テンポ走持続時間別ペース表

閾値走は、ついつい熱く語ってしまいます(笑)。
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テーマ : ランニング
ジャンル : スポーツ

プロフィール

たのくる

Author:たのくる
埼玉県在住の市民ランナー。50代後半、男性。
Author名の由来:ランニングで楽苦しいのが好き?
2012年11月、つくばで初サブ3を達成。

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