Mペース走

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今回はEペース、有酸素走からもう一段か二段速くなったマラソンペース走(以降、Mペース走)。
言わずと知れた、フルマラソンのペースでの練習。
運動効果自体は、閾値走、インターバル走、流しとは違い、Eペース走でのランナーとしての総合的能力、持久力の向上と言う点とは大きく異なる所は有りません。
より実際の動き、フルマラソンでの走りその物という点が大きな違いです。

運動能力を向上させるトレーニングの原理の一つに、「トレーニングの特異性」が有ります。
ある競技種目に習熟するには、その種目の練習を行うと言うことです。異なるものでは、ランニングに対して、バイク(自転車)や水泳、サッカー、エアロビなどの別運動、クロストレーニングがあります。

フルマラソンの場合、終盤の追い上げはともかく、全体のペースとしては、乳酸性作業閾値(LT値)のペースより、遅いペースで走らないと42kmを走り通す事が出来ません。Mペース走よりTペース走を先に詳しく紹介すべきかも知れませんが、乳酸性作業閾値ペースの事を閾値ペース=Tペースと以前、簡単に紹介しました。

最高心拍数に対し、
Eペース走が65%~79%
Mペース走が80%~90%
Tペースが88%~92%
とランニング・フォーミュラでは定義しています。
88%~90%の範囲がMペースとTペースで被っているのですが、走力が上がるに連れて高い範囲でも走れるようになると思います。
数値ばかり並んで理解しずらいですが、ランニング・フォーミュラ第三版ではTペースの心拍域は88%~90%としているので、Mペースの心拍域は80%~88%(あるいは87%)で良いと思っています。
ちなみに、Tペース自体は、50分間から60分間継続出来る運動強度なので、上級者のフルマラソン2時間少しのランナーともなれば閾値に近づいても時間的に半分近く保つ訳です。

アドバスト・マラソントレーニングでは、最高心拍数の79%~88%としています。LT走(Tペース走)は、82%~91%と更に被りますが、範囲的には、ダニエルズさんとほぼ同じですね。

Eペース走とMペース走の違いはペースの違いだけですが、ランナーに持たらされる身体的な負荷としては、筋グリコーゲンの消費率がEペースより高くなる事、これは閾値ペースを境に更に急激に高まりますが、ゆっくりなペースからペースを上げて行くと徐々にグリコーゲン消費率が上がって行き閾値で急に上がるという事ですから、Mペースの消費率はEペースよりは高いと言う事です。
筋グリコーゲンの保有量には限りがあり、枯渇して来ると速いスピードの維持が困難になりますので、高い消費率はエネルギー切れを早く起こし易くなります。
フルマラソンではエネルギー切れにならない範囲で精一杯速く走るスポーツですから、適切な設定ペースとそのペースに体を晒し体験しておく意味は大きいです。

またフォームとしては、より速いペースで走るため、Eペースよりもストライドが伸びるか、ピッチ数が上がるか、両方となり、着地衝撃も強くなります。より強い運動のため筋肉もより疲れ易いです。一般ランナーの場合、エネルギー切れより疲労の方が早く来るように思います。
この負荷も体験しておく事は大きいですね。

実際のところ、同じ30km走でもEペースとMペースでは受ける身体ダメージがかなり、違います。

Mペース走は、どのようにトレーニングしたら良いでしょうか?
特異性の原理があるから、いつでもMペース走?
走る距離によりますが、それは疲れてしまいますので無いですね。
距離も長く走れば走るだけ、フルマラソンに近くなり、特異性の原理は満たしますが、疲労度もMaxです。
練習の基本はEペース走ですが、時折、Mペース走を入れて行くのも良い練習、より速く走る練習となります。

フルマラソンレースの1ヶ月前か3週間前に30kmのMペース走を走るランナーも居られます。特に新たにチャレンジする目標Mペースで30km走ったらどの程度の疲労度なのか実際に体験しておくとレースでどれ位のペースで走れば良いのか把握できるので、疲労度の高い練習ですが、やってみる価値は高いです。

実際にMペースで長く走ってみると、Eペースのロング走では起こらなかった事が発生します。内蔵がより強く揺れる事により、消化吸収が悪くなって給水した水やスポーツドリンクが胃に溜まったり、お腹が痛くなったり。脚の筋肉の張り方が強くなって運動を継続できなくなったり。
また20km地点辺りで補給食を取ってみるのも実践的です。

練習にMペースが加わる事で、ビルドアップ走もペース幅が出て来ます。
最初はEペースの遅めから標準ペース、速めペースとペースアップして最後はMペースで締めると言った事が出来ます。

アドバンスト・マラソントレーニングのMペースロング走の例では、25km走を最初の6kmは有酸素走、残り19kmをMペース走とする物。
ランニング・フォーミュラでは、ある程度、Mペース走に慣れた上(1時間のMペース走を5,6回)、2時間走か32km走のどちらか早く終わる方でMペース走を行う。サマリ表の方では、90分間かまたは26kmの短い方とあります。
第三版では、110分間か29kmの短い方と補正されています。29kmだとあと1km走っちゃうと思います。

個人練習だと一度はマラソンペースで30km走を試すことが良いと思いますが、30km走をビルドアップ走にして4段に分け、
サブ4の例なら、Eペースが06:11/km~06:54、標準で06:35、Mペースが05'40/kmですから、7.5kmづつ4段
06:40→06:20→6:00→05:40
3段で06:20→06:00→05:40
などEペースとMペースのコンビネーションなども作れます。30kmが長いならまずは、15kmや20kmから。

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プロフィール

たのくる

Author:たのくる
埼玉県在住の市民ランナー。50代後半、男性。
Author名の由来:ランニングで楽苦しいのが好き?
2012年11月、つくばで初サブ3を達成。

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