辛い練習と練習効果

ジャック・ダニエルズさんのランニングフォーミュラ第3版2章目に次のような言葉が出て来ます。

「トレーニングの原理をよく理解していれば、オーバートレーニングのリスクを最小に抑えつつ、トレーニングから最大限の効果を引き出す事ができる。
最も大きな効果は、最もきついトレーニングではなく、最も少ないトレーニングで狙うものだということを、覚えておいてもらいたい」

もっともですね。
ただフルマラソンはメンタル面も大きいため、きつい練習を頑張ったという事は無駄だとは思いません。
メンタル面も大事だと思いますがトレーニングは根性論で何とかなるものでも無いのとも思います。

走力を上げるためのトレーニングで楽な物は無いと思います。きつい割に効果が少なかったら勿体無いですよね。

きついトレーニングと言えばスピード系のトレーニング。
トレーニング目的と効果が低くくなる状況。

インターバル走:
有酸素能力(VO2max)の向上。
詳しくは過去記事。過去記事、めちゃ長い(笑)
インターバル走

インターバル走の適正ペースが04'00/kmだとすると、疾走開始から2分後に有酸素能力を向上させる刺激が入ります。
この例だと1000m走が4分間なので2分間の刺激時間を得られます。
キロ4分ですから、500m地点で2分間を迎え、残り500m、2分間がトレーニング効果を得られる時間。

長く走ればその分、刺激時間も多くなりますが、きつさも大きくなり、疾走時間は5分間を超えない範囲でとダニエルズさんは書いています。
この最初の500mを2分じゃ無くて1分50秒で入って3'50で走ったら、その効果は?

速く入っても疾走時間2分目からで有って、3'50で走ったら、刺激時間は1'50。
4'00できっちり走るよりも刺激時間が短くなる。

5本のインターバル走を計画していて、1本目、2本目と3'50で走り、頑張り過ぎて、3本目以降はもがきながらも4'10で走り切った。
この効果は?

適正ペースより遅いとVO2maxで走っていることにはならない。
きつく頑張った割には目的を達成していない練習となります。

この例の3本目以降はフォームを乱しながらも頑張って走った割には効果が低いと勿体無いですね。フォームを乱した分はマイナスです。

尚、つなぎジョグ時間を短くすれば2本目以降の刺激時間は疾走開始2分間以内から始まります。その見極めは難しいのですけどね。

追記。
書かなくても理解頂いていると思いますが、効果時間がきっちり2分間と言う訳では無く、統計的に2分間近辺で発動する事が多いのだと思っています。
上の例では速く走ってしまった1本目、2本目の損得を言う積りは無くて、ペースダウンしてしまった3本目以降は苦しい割に本来の効果を得られていないと言う事です。

閾値走。
乳酸性作業閾値を向上させ、より速いペースで走れるようにする。
過去記事、これも長い(笑)
閾値走

適切な閾値ペースが04'00/kmだとして、03'55/kmで走ったら、その効果は?

閾値走の場合、オーバーペースでも乳酸処理能力を鍛える目的は達成できると思います。
何故なら、体が強い運動刺激で生じた筋肉中の乳酸を閾値を超えたからと言って諦めたりせず、一生懸命、処理は続けると思うからです。
余りにもオーバーペースだと、乳酸処理が追いつかず、脚が動かなくなってしまいますけど。

またオーバーペースだと、後半疲れてしまい予定時間の20分間を走り切れ無いか、走ってもペースダウンしたら、ペースダウン以降は刺激が薄くなると思います。

20分間閾値走は、適切な閾値ペースかそれより少し速く20分間走れるか否かかと思っています。
ただ速く走れば良いかと言うとその分、疲労度も増しますし、速く走っても20分間走らないと行けないので適切なペースで走る方が得ですね。
 
オーバーペースとその後のペースダウンは、きつい割に効果は少なくなる事は理解出来るのですが、では、適切なペースより最初から遅かったらどうでしょうか?

これはオーバーペース後のペースダウンと同じで十分なトレーニング効果が得られません。

何が適切なペースか分からないかも知れませんが、ダニエルズさんの表や心拍数から自分の適切なペースを探って行く。

ただ一つ注意する事は、疲れていては、本来の適切なペースで走れない事です。
疲れた脚でスピード練習をしても辛い割に本来の目的のためのスピードに達せず、効果が薄くなってしまいます。

上の例だと適切なインターバルペースが4'00/kmのランナーが、ある日の練習で脚が最初から疲労していて4'10/kmが頑張った最高速度だとしたら、目的は達成していないと思います。

心拍計で心拍数を見ていると適切なペースは分かりますが体調の影響も有りますね。
ただ脚が疲労しているともがいて頑張って走っても本来の適切なペースに達していないと心拍数は上がっていないものです。
心拍数を見れば、目的のトレーニングか出来たか判断できます。
体調、天候で絶対的な指標では無いですが目安にできます。

本来の適切なペースで走り切るために、スピード系の練習は、脚がフレッシュな時に行う方が良いと思っています。
またスピード練習は着地衝撃も大きいので、フレッシュな方が故障リスクが少ないと思います。
土日のセット練習なら、土曜日に持って来て、日曜日はEペース走など、スタミナ系のトレーニングに当てる。

スタミナ系トレーニングも20km走やる積りで疲れていて15km で止めてしまうとその分の効果しか得られないでしょう。
フルマラソンの場合、疲れた脚でも動かし続ける事は、根性論とは別に必要になってきます。
スタミナ系トレーニングを土日セット練習の2日目に持って来るのは脚の耐久力を養成する点で意味は有ると思います。

私の閾値ペースは、最大心拍数の90%~92%で行うようにしています。高めですが低くて閾値に達しないより良いと考えています。
多少オーバーペースでも走るのは20分間ですし、5kmTTのような力一杯でも無くて何とか走れると言う事も有ります。
毎回心拍数が90%を下回るようなら、設定ペースを2~3秒/km上げる事にしています。
速くなっても距離が延びるだけで20分間経たないと終われないんですけどね(笑)。

色々な考え方、トレーニング方法が有ると思いますが、ダニエルズさんの考えをベースに私見を書いてみました。

追記。
閾値走のペースも必ず設定ペースを守らないと効果が無いと言う事では無く、コースのアップダウンや向い風などで上げ下げが有るのは当然です。
またこれからの季節は気温の影響も大きくなります。

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プロフィール

たのくる

Author:たのくる
埼玉県在住の市民ランナー。50代後半、男性。
Author名の由来:ランニングで楽苦しいのが好き?
2012年11月、つくばで初サブ3を達成。

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